ゆっくりあるこう   by照美 yokoiterum.exblog.jp

大自然のかみさまと おなじほしにうまれたいのちにであう旅 唄いながら旅しています ~照美 


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やくそくのとき⑩ へそくりの場所

2月26日(日)夜
病院からまっすぐ、はるちゃんを預かってくれた友人の家に迎えに行って 
お風呂に入って、はるちゃんを寝かせたのが20時15分
私もすこし 気持ちを緩めようと冷蔵庫からビールをだして
一口飲んだ時 携帯電話が鳴った 20時20分だった

病院から
すぐに来てほしいとのことだった

まこりんの酸素が低下して 命に関わるので
処置が必要かもしれないとのこと
本人と家族の判断が必要で主治医も病院に向かっているとのこと

わかりました
1時間以内にお伺いします

と電話をおいて まずビールを全部飲んだ
こういうとこが あたしすごいよなぁ と自分で思うんだけど
とりあえず 落ち着こうと思ったんだろーね
目の前にビールがあったから飲んだんだと思うんだけど

頭の中くるくる
まこりん まこりん まこりん
いかなくちゃ はやくいかなくちゃ

はるちゃんどうしよう 
遠方から来てくれたおねーさんにも連絡して
同行してもらうことにして
いちかばちか 昼間に預かってくれた友人のメールに
「すぐに話がしたいのです」 と送り
私の電話番号を送った
つもりだったけど・・・指が震えてしまい 
何度 入力しても間違ってしまい
やり直してもやり直しても
やっぱり 違う番号を打っていて さらに慌ててしまい
仕方ないので そんな自分をあきらめて
メールのチャットを使って状況を伝えた

「てるみん大丈夫 旦那さん帰ってきたから 
 今からはるちゃんお迎えに行くよ 大丈夫」
と引き続きたすけてもらうことになり 
着替えをひと組
念のため翌日の保育園の準備をして お願いすることにした

タクシーで夜の病院へ おねーさんと二人で向かった
いろいろなこと 想像して
連絡しなくちゃいけないと おもいつくところへ
タクシーの中から連絡をした

処置室で まこりんは
酸素を通常のマスクで投与できる最大量を投与されていた
それでも やはり苦しそうだった

「まこりん だいじょうぶだよ だいじょぶだからね
 てるみんきたし へーきへーき」
あちこちさすっていると 主治医がきて説明が始まった
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もう通常の酸素投与では補いきれない可能性が高く
人工呼吸器の説明をされた

先日検査ができなかったので病名はついていないけれど
おそらく肺がんであること 肺の状況としては
ねばっこい痰が肺を覆っていて
酸素を吸収しきれていないとうことだった

命に関わる目先の問題についての3つの選択肢の中で
1番と2番は一度装着したら たとえ回復してもすぐに外すことができないこと
1番はほとんど眠った状態での装着になるので 意識レベルは低くせざるを得ず
挿管後の意思疎通は難しいこと
2番は強力に酸素を送り込むので痰が押し下げられていき 
いずれ苦しくなること
3番はつまり今のままの状態で呼吸が苦しいながら
本人が頑張れるところまで頑張ること 

しかし どの選択肢を選んでも 
なにかのきっかけで いつどうなってもおかしくないこと
3つの中でどうするか まこりんと私で決めてほしいと言われた

決めるのは まこりんとわたし

「えーっ おれ 死ぬの?
 なんだよー くそー それしかないのかよ
 せんせー  それ  いま 決めないとだめですか
 究極の選択すぎて   明日でもいいですか」

たしかに すぐにでも命が危ないと言われている人とは思えない位
気力は十分なんだけど 
明日でよければ 夜中に呼ばれないのだろう

それで ふたりで話しをした

まこりん どちらにしても 奇跡をおこさない限り 
おわかれは近いみたい

呼吸も苦しいのに 頭の中も心も混乱して まこりんしばらく
「なんでだよー おれがわるいんだー てるみんごめんなー」
を連発した後に 先生に

「このままでいさせてください  苦しいけど 話しができる」
と答えた

『わかりました』 と先生は 答えた後
『さいごのとき 心臓マッサージはどうしますか』と聞いたので 

わたしが  必要ありません と答えた

話しをするのは苦しそうなので 
まこりんになにか書いてもらわなくちゃ
と咄嗟に思って 

小学生になったはるちゃんへ
20歳になったはるちゃんへ
わたしたちの孫へ
てるみんへ

と書いて紙を渡すと 短い文で走り書きした

そのあと あっ 書いとかなくちゃという顔で
まこりんは へそくりの場所を書き足した

ほーっ まこりん へそくりしてたんだぁ=

わたしは しゃべればいいんだけど 
なんだか私も書いた方がいいような気がして
走り書きしてまこりんに見せた
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まこりんは呼吸の苦しさと 時々 痰の吸引とで 眠ることできず
わたしも眠ることできず 
でも 残された時間は そんなにたくさんないと ハッキリ言われ
とてもじゃないけど 寝れない
もったいなくて 離れられない
もったいなくて ずっとさわっていないと落ち着かない

カラダをさすっているうちに
いつのまにか 窓の向こうが白くなってきて
朝が来た
こんなにうれしい朝は はじめてだった

もう一度 一緒に朝を迎えられたこと
一生忘れない










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by yokoiterumi | 2017-03-16 22:04 | まこりん やくそくのひ | Comments(0)